西野坂学園時報

「建築屋崩れの物語屋」Lenazoによる社会・労働・教育問題研究。
同人サークル「橘設計」の社会問題研究ディヴィジョン。
<< September 2010 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< 麻生内閣、発足直後の不祥事……中山国交相が暴言で辞任 | main | 正しい大学生活Ver.2.01 >>

死刑廃止運動廃止デーを実現しよう!

10月10日は国際死刑廃止デーなんだそうです。
これを報じたのは朝日新聞のみで、他は当然ながら完全無視。
社として死刑廃止を主張すると宣言したに等しいバカなことをしなければいいのにね……まあ、朝日新聞は教条主義がヒドすぎるから、言っても無駄なんですが。

どこの国でもそうですが、右翼は国家を国民個人の生命を超越した価値をもつ存在と考える思想です。そもそも個人の自由や生命など国家の存続のためにはどうでもいいわけですから、死刑廃止とは根本的に相容れません。
一方で左翼は右翼の反対と捉えられておりますから誰も彼もが死刑全面反対の側に回るべきだと思われがちですが、コトはそう単純ではありません。日本において新聞調査でも死刑廃止に賛成する声は多くて1割、この数字からわかることは、右派は死刑存続に全員が賛成、左派にしか反対派はいないけれど、その左派も多数が死刑存続を支持していることの現れです。

左翼は労働問題に関しても、右側の人たちよりずっとマシな見解を提示しています。だからこそ、左翼団体が死刑廃止運動などという枝葉の問題に荷担するなどという行為は、その主張の価値を大きく減殺させるだけのマイナスであり、何が何でも右翼を止めなければならない現代の日本社会に大きな禍根を残すのではないかと思うのです。
死刑廃止系左派ブロガーの皆さんは、欧州ではこうなっているから国際的な流れである、死刑廃止は全世界の総意である、死刑を支持する者は思想が劣等である、日本には宗教がないから死刑がなくならない……などなど、目を疑うような発想を開陳しています。いったい何様のつもりなのでしょうか。
反米左派系の有力なブロガーの多くが死刑廃止運動などという議論をしている限り、その思潮は広範なものとはならないでしょう。彼らはその仲間内での常識を捨てて真剣に考えない限り、その愚かな発言ゆえに当然の非難を浴びることとなるでしょう。そしてその非難は間違いなく、左翼勢力の足かせとなります。

より良い社会を築きたいと左派勢力が願い、支持を集めたいのであれば今すぐに死刑廃止の主張を引っ込めるべきでしょう。
死刑判決事件 | permalink | comments(1) | trackbacks(0)

この記事に対するコメント

1.「10月10日は国際死刑廃止デー」〜「これを報じたのは朝日新聞のみ」→そうなんですか?
2.「社として死刑廃止を主張すると宣言したに等しいバカなこと」→この報道だけで「死刑廃止を主張すると宣言したに等しい」と判断する方が「バカ」だと言われても仕方ないですね(裁判員制度が始まるから死刑問題を考究することが大事だと判断したかもしれない。読売新聞が「死刑」の連載をやるのも、その趣旨か)。
3.「コトはそう単純ではありません」→そのとおりですね。亀井静香さんは廃止論だし(野党でも、政治的主張は右派だと私は思う)。
4.労働問題と死刑廃止論のどこがつながっているのかわかりません。「コトはそう単純ではありません」よ、たぶん。
5.「いったい何様のつもりなのでしょうか」→でも、死刑囚は、大して償おうともせず(作業もしない)、あの池田市で児童を大量に殺した死刑囚なんかは饅頭食い放題ですよ(いつかは忘れたが、読売新聞の連載から)。あと、中嶋博行さん(いわゆる左派ではないだろうが)の「罪と罰 だが償いはどこに」(新潮社)のような死刑廃止論もあり、一考に値するはずですが(償うために働け!というメッセージに貫かれている)。
清高 | 2008/10/14 6:43 PM
コメントする









この記事のトラックバックURL
この記事に対するトラックバック
RECOMMEND
「ニート」って言うな!
「ニート」って言うな!
本田 由紀, 内藤 朝雄, 後藤 和智
若年労働問題にはびこる「ニート」論の陥穽と欺瞞を厳しく指弾する好著。「若者自立塾」「若者の人間力を高める国民運動」のいかがわしさがこの1冊でわかる!!!
RECOMMEND
若者と仕事―「学校経由の就職」を超えて
若者と仕事―「学校経由の就職」を超えて
本田 由紀
本田由紀(東京大学助教授)氏の真骨頂。日本の若年者労働問題の根幹にある「新卒一括採用」を根底から問い直す好著
RECOMMEND
新版 年収300万円時代を生き抜く経済学
新版 年収300万円時代を生き抜く経済学
森永 卓郎
小泉構造改革路線(=アメリカ型市場原理主義)を真っ向から非難する気骨の経済アナリスト・モリタクこと森永卓郎氏の名著が新版となり文庫化!
RECOMMEND
悪夢のサイクル―ネオリベラリズム循環
悪夢のサイクル―ネオリベラリズム循環
内橋 克人
日本に跳梁跋扈するミルトン・フリードマンによる「新自由主義経済」に敢然と立ち向かい続けてきた内橋克人の近著。開祖が世を去った今こそ、氏の訴えに耳を傾けるべきとき。
RECOMMEND
多元化する「能力」と日本社会 ―ハイパー・メリトクラシー化のなかで  日本の〈現代〉13
多元化する「能力」と日本社会 ―ハイパー・メリトクラシー化のなかで 日本の〈現代〉13
本田 由紀
2006年度大仏次郎論壇賞奨励賞受賞作。経営者団体や教育産業従事者により繰り返される「人間力」「社会人基礎力」という名の人格介入政策の現状に異議を唱え、闘うための知識と知恵を与えてくれる本。超業績主義(ハイパー・メリトクラシー)を打ち破り、個人の幸福を願う家庭人と若者は必読の書だ。
RECOMMEND
若者論を疑え! [宝島社新書]
若者論を疑え! [宝島社新書]
後藤和智
「ニートって言うな!」で華々しいデビューを飾った後藤の単著がついに上梓。若者への恐怖心と憎悪に満ちた言説を撒き散らす勢力と闘うための知識の土台に一冊。
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
PROFILE